概要・特徴
| 遺跡名 | 三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡 |
|---|---|
| 所在地 | 萩市三見中山 |
| 主な時代 | 近世 近代 |
三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡の調査では、萩市三見中山で江戸時代の赤間関街道沿いに営まれた焙烙などの素焼きの容器を生産していた窯跡と、それに隣接する茶屋跡が確認されました。江戸時代の絵図には「ほふろく釜」「ほふろく茶屋」の記述がみられます。
窯跡では江戸時代後期に三見特産とされた焙烙を中心に生産していました。斜面を利用した小型の登り窯で、覆い屋の支柱穴も確認されました。また隣接して近代以降の炭焼き窯もあわせて発見されました。炭焼き窯は入り口、焚口が別れる構造でした。
茶屋跡は街道をはさんだ窯跡の反対側の平地面にあり、掘立柱建物が検出されました。西側の斜面からは茶屋から廃棄された18世紀から19世紀にかけての近世陶磁器が出土しました。これらの中には窯跡の製品も含まれることから、絵図の描写と同じように窯と茶屋は両立しており、そこから「ほふろく茶屋」の名の由来となったとみられます。
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