概要・特徴
| 遺跡名 | 東禅寺・黒山遺跡 |
|---|---|
| 所在地 | 山口市鋳銭司 |
| 主な時代 | 古代~中世 |
東禅寺・黒山遺跡は、平安時代後半~室町時代を中心とする集落遺跡です。吉南平野の北東部、黒河内山山麓に形成された段丘面上から低地にかけて位置し、すぐ西側には国史跡周防鋳銭司跡があります。計18地区におよぶ調査が実施され、多数の掘立柱建物のほか、井戸や土器を廃棄した穴、土坑墓等を確認しました。古代の遺物として、坩堝や鞴羽口、緑釉陶器や三叉トチン(窯道具の一つ)等、鋳造や緑釉陶器生産との関連がうかがえるものが出土しました。中世前半の土坑墓では、青磁・土師器・鉄製小刀とともに烏帽子の漆膜が出土したものもあります。古代には、この付近に山陽道の「八千駅」が存在したことが推定されており、周防鋳銭司との関係を含め、古代から中世にかけて交通の要衝であったと考えられます。
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