[2015年9月] アーカイブ

2015年9月18日

巡回展(田布施会場)で講演とギャラリートークを行いました

 当センターが平成25年度に実施した発掘調査成果の巡回展「発掘された山口」が、8月5日(水)から田布施町郷土館で開催されています(会期:9月27日〔日〕まで)。開催期間中の9月12日(土)に、記念講演と展示解説を行いました。
 記念講演では、「豊かな文化財を自分たちが守り、伝えていく」という保存に対する当事者としての意識をもっていただき、文化財に親しみ、地域への愛着を育む担い手養成の重要性をお話しました。
また、そうした身近にある文化財を広く知っていただき、「もの」や「情報」、「人」などのこれまで蓄積されてきた文化資源を活用する場面で、何が求められているのか、そのためにどのような工夫や取り組みが考えられるのかをお話しし、地域や教育現場での具体的な活用例をご紹介しました。
 ギャラリートークでは、地元の遺跡からの出土品が展示してあったことから皆さんの関心が高く、田布施町内の歴史にまつわる伝説や地名など、こちらが教えていただくことが多かった機会でした。
また、当センターの今後の企画に役立てるため、おこしになられた皆さんへアンケートによる意向調査にご協力いただきました。いろいろなニーズがあることがわかり、大変参考になりました。
 田布施町郷土館での開催後は、10月8日(木)から「梅光学院大学博物館」(下関市向洋町1-1-1/入館料無料)で開催します。皆さんおそろいで、秋のひと時を楽しんでみてはいかがですか。
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2015年9月 9日

中学生が職場体験学習にやって来ました

 8月26日(水)・27日(木)の2日間、山口市立平川中学校の2年生3名が職場体験学習にやって来ました。
初日は、発掘調査や出土品の整理・展示など、当センターの様々な業務について映像を使ってお話した後、来所者に気持ちよく観覧いただけるよう、展示ケース内の清掃を体験しました。また、遺跡からの出土品を貸し出す際に、破損を防ぐためのクッション(梱包材)づくりに挑戦しました。
2日目は、水漬状態にある木製品表面の付着物を柔らかいハケを使って取り除き、保存液の交換を行う、出土品の保存・管理作業を学習しました。また、午後には山口市黒川にある堂道(どうどう)遺跡で発掘調査を体験しました。作業員の皆さんと炎天下の中、普段は手にすることのない道具を使って慎重に土器を掘り出し、歴史の一場面と向き合いました。
初日はシャイな様子でしたが、2日目には元気で挨拶、受け答えができるようになり、また3人で協力・工夫して作業を進めるなど、大変熱心に取り組みました。
楽しい中にも仕事をするうえでの心構えや姿勢が芽生えた2日間でした。


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2015年9月 9日

道の駅阿武町で「土器メント2015」を開催しました

県内の遺跡から出土した土器や石器を実際に見て、触れていただくイベント、埋蔵文化財ふれあい広場「土器メント2015」を、8月31日(月)の午前10時から午後3時まで、道の駅阿武町で開催しました。今回は、山口県埋蔵文化財センターと阿武町教育委員会の共催で実施いたしました。
 会場では、奈良時代や平安時代の貴族の衣装を着た職員が出迎えました。この格好にびっくりしてちょっとのぞきにきた方、展示があると聞きつけわざわざ足を運んでいただいた方など、雨の降りしきる中、約150人もの方々にご来場いただきました。
本物の土器や石器を見たり、おそるおそる触ったりしながら、昔に思いをめぐらせておられた様子で、「須恵器(すえき)と土師器(はじき)の違いは?」、「石匙(いしさじ)はどのように使ったの?」など、多くの質問をいただきました。
また、地元阿武町から、山崎古墳群や白須たたら製鉄遺跡の出土品も展示しました。
 他にも縄文土器の文様を粘土につける体験や、古代の貴族風の衣装に袖を通してもらうコーナーも好評で、古代の貴族に扮した子どもたちが、照れくさそうに笑いながら写真撮影をしていました。
この機会をとおして、より多くの方々に、ふるさと山口の埋蔵文化財に興味や関心をもっていただければ幸いです。
多数の方々のご来場、どうもありがとうございました。
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